ベランダ菜園に憧れる人
子供の食育や家計の負担を少しでも減らすためにも
ベランダ菜園をはじめたいけど、始める前の準備って何をすればいいの?
ベランダ菜園に向いているベランダがあるなら知りたいな。
こういった疑問にプロの農家が答えます!
この記事ではベランダ菜園を始める前に確認しておくべき日当たりについて、プロの農家がわかりやすく解説しています。
ベランダ菜園に向いている方角のベランダもわかります。また、ベランダ菜園に向いていないベランダでの日当たり対策も解説しています。
【なぜ?】ベランダ菜園を始める前にベランダの日当たりを知る理由
日当たりはベランダ菜園を始める前に必ず確認しておかなければいけない重要事項です。
なぜなら、野菜は土から養分を吸い上げ日光にあたることで光合成をして成長していきます。また、野菜によっては日当たりが良い場所でしか成長しないものもあれば、日当たりがあまり良くない方が成長しやすいものもあります。
日当たりを確認せずに野菜を育てることは、野菜の種類によっては失敗に繋がるケースがあるのです。
実際にプロの農家が新しい畑に野菜を作付けする場合は日当たりを確認します。『どの方角を向いている畑なのか』『木や建物などの障害物があって日当たりが悪い場所はないか』など、野菜を作付けする前に必ず確認します。
野菜にとって重要な日当たりについての基礎知識
そもそもなぜ野菜にとって日当たりが重要なのでしょうか。それは光合成をするために日光が必要だからです。
野菜は光合成をして自分に必要な養分を自分で作り出して成長しています。その光合成に必要なものは光と二酸化炭素と水なのです。
プロの農家がハウスなどの施設栽培を行う場合は、人為的に光合成を高めるように環境をコントロールする事が割と容易にできます。
しかし、ベランダ栽培で人為的に光合成を高めるような環境のコントロールはできないので、ベランダ栽培を始める前には光合成に必要な要素の一つ日光、つまり日当たりを確認しておきましょう。
ベランダの方角がわかれば日当たりがわかる
まず、ベランダ菜園を始める前にベランダの日当たりを確認します。なんとなく日当たりが良い悪いではなく、ベランダの方角を正確に知りましょう。
ではなぜ、ベランダの方角を正確に知らなければいけないのでしょうか?
太陽の登る方角と沈む方角によって1日の間に日当たりが変化しているからです。
日当たりが良いと感じているベランダでも日の出から日没まで常に日当たりが良いというケースはなかなか少ないのです。
「うちのベランダは日当たりが良いから大丈夫」と思った方も多いと思いますが、それはそのはずです。
ベランダは日常生活では洗濯物を干すために使われる場合が多いので、設計段階で日当たりが良い場所に設置されているケースが多いです。そしてベランダに接している窓は大きく室内にいると日光を沢山取り込んでいるように感じるからです。
日当たりが良いと感じているそのベランダは明け方から日光を取り込んでいますか?夕方になると西日が入ってきていますか?ベランダの方角を正確に知って日当たりを確認しましょう。
ベランダの方角を知るための方法
1日中ベランダに立っていれば1日の日当たりを正確に知る事ができますが、体力的に厳しい非現実的な方法なのでやめてください。
今のスマホにはコンパスのアプリが最初から内蔵されていることが多いので、スマホのアプリをひらいてベランダの真ん中に立って下さい。コンパスの『東』を指している方角から太陽が昇り、真上を通ってコンパスの『西』を指している方角に沈みます。
【南側が最適?】ベランダよりも高い障害物を確認してベランダの日当たりを知る
ベランダの方角を確認したら、ベランダ周辺にベランダの位置よりも高い木や建物など、日光を遮る障害物が無いか確認してください。
「方角とベランダ周辺の障害物を確認しただけで日の出から日没までの日当たりがわかるの?」と思う方もいると思いますが、おおよそわかります。
太陽の基礎知識
小学生の頃に学校で習ったことの復讐になりますが、太陽は東側から登ってきて南の空を通って西側に沈んでいきます。
夏至(6月22日ごろ)の日に、1年で1番高い空を通り、この日から徐々に太陽の通り道は低くなっていき、冬至(12月22日ごろ)の日に1年で1番低い空を通ります。
つまり、夏場と冬場では日光が差し込む角度が変化するという事です。夏場の日差しは上からさすので影が出来にくいですが、冬場の日差しは低い位置からさすので影ができやすくなります。
日光を遮る障害物の方角で1日の日当たりがわかる
北側と南側に多少の障害物があっても問題ありません。東側と西側の障害物の位置が日当たりについて、とても大切になってきます。
但し、高層ビルなのどの見上げる程極端に高い建物がある場合は人間の生活もやや困難になるので論外です。
ベランダ菜園に最適な環境
コンパスを持ってベランダに立った時に南が正面を指して、東側・西側にベランダの位置よりも高い木や建物などの障害物が無いベランダが1日を通して日当たりが良く、ベランダ菜園に適したベストなベランダです。
東側にベランダよりも高い障害物があるベランダ
東側にベランダよりも高い木や建物などの障害物がある場合は、朝の時間帯の日当たりが悪く、お昼頃から日没までの日当たりが良いことになります。
つまり、コンパスを持ってベランダに立った時に東側にベランダの出入り口がくる、西側を向いたベランダも同様の条件です。
西側にベランダよりも高い障害物があるベランダ
西側にベランダよりも高い木や建物などの障害物がある場合は、日の出からお昼過ぎまでは日当たりが良いが、夕方の日当たりが悪いということになります。
前項目とは逆で、コンパスを持ってベランダに立った時に西側にベランダの出入り口がくる、東側を向いたベランダも同様の条件となります。
東側西側ともにベランダよりも高い障害物があるベランダ
東側西側ともにベランダよりも高い建物や木などの障害物がある場合は、お昼ごろしか日光がささないということになります。
この場合はあまりベランダ菜園に向いていないベランダなので、棚を置くなどして高さを出して少しでも日光に当たるようにしましょう。
【どうなってる?】ベランダの手すりの形状を確認する
ベランダの手すりの形状を確認する必要があります。ここまで読んで頂いた方であれば察しがつくと思いますが、手すりの形状でも日当たりが左右されます。
手すりの形状は大きく分けて柵状とコンクリートなどでできた壁状だと思います。手すりが柵状と壁状とではベランダ内での野菜を栽培する位置が変わります。
手すりが柵状の場合
手すりが柵状の場合は日光を取り込みやすく風通しも良いので、ベランダ菜園に向いています。先ほど確認した方角と障害物の位置だけ知っていればベランダ内の好きな位置で野菜を栽培できます。
但し、柵状の手すりにも色々な種類があると思いますが、柵の1本1本があまりにも太い場合は日光を取り込みにくくなるので、次に詳しく説明している手すりが壁状の場合を参考にして下さい。
手すりが柵状の場合は日当たりが良く風通しが良いのベランダ菜園に向いていると言えます。風通しについては他記事で詳しく説明しています。
手すりが壁状の場合
手すりがコンクリートなどで壁状になっている場合は、子供が手足を出さないようにとか子供の落下を防ぐためになどと安全性が高いですが、どんなにベランダよりも高い障害物が周辺になかったとしても、足元に置いてしまったら日当たりが悪くなります。
もちろん、10畳くらいある正方形に近いようなベランダであれば手すりの近くに野菜を置かない限りは日光を取り込みますが、そのようなベランダがある部屋に住んでいる方も少ないと思います。
手すりが壁状の場合は棚などを設置して、できるだけ日光を取り込めるように棚の上で野菜を栽培しましょう。
「室外機の上にしよう!」と思った方もいるかもしれませんが、室外機の周辺では人工的に出る風が野菜にとってストレスになる場合があるので、できるだけ避けた方が良いです。
まとめ
野菜を育てるうえで日当たりはとても重要な要素の一つです。それは野菜が成長するために行う光合成に必要な光を取り入れるためです。
ベランダ菜園では施設栽培のように人為的に光合成を高める事ができないので、ベランダ菜園を始める前に日当たりを確認する事で失敗を避ける事ができます。
自分のベランダの日当たりを確認するためにはベランダの方角を知る必要があります。
方角を知ることで、太陽からの日差しが入る方向と角度を知る事ができます。また、自分のベランダよりも高い位置にある木や建物などの障害物を確認する事で、1日の間にどれくらい日光が入るかわかります。
ベランダ菜園に向いているベランダの方角は南側で、東側・西側ともにベランダの位置よりも高い障害物が無いベランダがベランダ菜園にはベストです。
東側・西側ともにベランダの位置よりも高い障害物がある場合は、あまりベランダ菜園に向いていませんが、棚などを置いて高さを出す事で、できるだけ多くの日光を取り込めるようにしてあげる対策を取りましょう。
そして、ベランダの手すりの形状も関係するので手すりの形状も確認してから、ベランダ内で野菜にとって1番環境が良い位置を見つけてからベランダ菜園を始める事で失敗を避ける事ができます。
ベランダの日当たりが悪くても育つ野菜もあります↓↓
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